検察官の年収はいくら?2026年最新の俸給表・賞与・昇給制度を徹底解説
検察官の年収は、役職や経験年数によってどの程度変わるのでしょうか。検察官は国家公務員のなかでも、法律に基づいて独自の俸給体系が定められている職種です。2026年10月現在、検事総長の俸給月額は152万8,000円、次長検事と東京以外の検事長は125万円、検事の俸給月額は号俸に応じて27万6,300円から122万4,000円までとなっています。
給与を正確に把握するには、月額の俸給だけでなく、期末・勤勉手当などの賞与、各種手当、初任給や昇給の仕組みを分けて考える必要があります。さらに、2026年10月には検察官の給与改定に関する新たな法案が国会に提出されました。現行法に基づく金額と、今後の改定による変化を区別しながら、検察官の年収の実態を整理します。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1:2026年10月現在、検事総長の俸給月額は152万8,000円。検事の給与は役職と号俸によって異なる。
- 要点2:司法修習修了後1年以内に任官する検事の標準的な初任号俸は18号で、俸給月額は28万5,500円。
- 要点3:賞与や手当を含む年収は、俸給月額の12倍だけでは算出できない。2026年の給与改定法案の成立状況にも注意が必要。
【2026年最新】検察官の年収は役職と経験年数でどう変わる?
検察官の年収を理解するうえで、最初に押さえたいのが「俸給月額」と「年収」の違いです。俸給月額は毎月の基本給に当たる金額であり、実際の年収には賞与や支給要件を満たした各種手当も関係します。
検察官の給与の基本となるのは、1948年制定の「検察官の俸給等に関する法律」です。同法第2条は俸給月額を別表で定め、第3条は初任給や昇給などの準則に従って各検察官の号等を決める仕組みを定めています。検事総長や検事長などの幹部と、一般の検事・副検事では、給与の適用関係も異なります。
2025年12月24日には、同法を改正する令和7年法律第94号が公布されました。改正後の俸給表は2025年4月1日にさかのぼって適用されます。そのため、2026年の年収を調べる際には、改正前の古い俸給表ではなく、この改正を反映した金額を確認することが重要です。
また、2026年10月9日には、一般の政府職員の給与改定に伴う検察官の俸給月額の改定などを目的とする法案が国会に提出されています。10月21日時点では、法務省および内閣法制局の公開情報上、成立・公布の日付は記載されていません。したがって、現行法の金額と、今後の改定で変わり得る金額を混同しないことが大切です。

【役職・号俸別】検事総長から副検事までの俸給表
現行の俸給表では、検事総長や検事長などの役職者には、それぞれの役職に対応した俸給月額が定められています。一方、検事と副検事には複数の号俸があり、どの号俸が適用されるかによって月額が変わります。
以下は、令和7年法律第94号による改正後の俸給表です。金額はすべて月額で、賞与や各種手当を含んでいません。
| 区分 | 号俸・役職 | 俸給月額 |
|---|---|---|
| 検事総長 | 役職別 | 1,528,000円 |
| 次長検事 | 役職別 | 1,250,000円 |
| 東京高等検察庁検事長 | 役職別 | 1,358,000円 |
| その他の検事長 | 役職別 | 1,250,000円 |
| 検事 | 1号 | 1,224,000円 |
| 検事 | 2号 | 1,078,000円 |
| 検事 | 3号 | 1,006,000円 |
| 検事 | 4号 | 852,000円 |
| 検事 | 5号 | 736,000円 |
| 検事 | 6号 | 664,000円 |
| 検事 | 7号 | 604,000円 |
| 検事 | 8号 | 546,000円 |
| 検事 | 9号 | 459,000円 |
| 検事 | 10号 | 424,100円 |
| 検事 | 11号 | 404,400円 |
| 検事 | 12号 | 379,900円 |
| 検事 | 13号 | 352,100円 |
| 検事 | 14号 | 337,300円 |
| 検事 | 15号 | 320,600円 |
| 検事 | 16号 | 311,600円 |
| 検事 | 17号 | 294,300円 |
| 検事 | 18号(標準的な初任号俸) | 285,500円 |
| 検事 | 19号 | 280,100円 |
| 検事 | 20号 | 276,300円 |
| 副検事 | 1号 | 604,000円 |
| 副検事 | 2号 | 546,000円 |
| 副検事 | 3号 | 477,100円 |
| 副検事 | 4号 | 459,000円 |
| 副検事 | 5号 | 424,100円 |
| 副検事 | 6号 | 404,400円 |
| 副検事 | 7号 | 379,900円 |
| 副検事 | 8号 | 352,100円 |
| 副検事 | 9号 | 337,300円 |
| 副検事 | 10号 | 320,600円 |
| 副検事 | 11号 | 311,600円 |
| 副検事 | 12号 | 294,300円 |
| 副検事 | 13号 | 285,500円 |
| 副検事 | 14号 | 280,100円 |
| 副検事 | 15号 | 276,300円 |
| 副検事 | 16号 | 266,000円 |
| 副検事 | 17号 | 257,800円 |
| 副検事 | 特例の俸給月額 | 664,000円 |
副検事の特例額66万4,000円は、すべての副検事に一律に適用される金額ではありません。法律の附則第3条に基づき、特別のものに限って適用できる額です。一般的な副検事の給与を調べる際は、まず1号から17号までの俸給表を確認する必要があります。
検事総長の俸給月額152万8,000円を12倍すると、年間の俸給額は1,833万6,000円です。ただし、これはあくまで賞与や手当を除いた金額であり、検事総長の年収総額そのものではありません。検事総長、次長検事、検事長には、一般の検事とは異なる給与の適用関係があるため、同じ賞与月数を一律に掛けて年収を推計するのは適切ではありません。
【初任給と昇給】検察官は何年目から年収が上がる?
検察官の初任給は、採用経路や任官前の経歴によって決まります。司法修習を終えた後1年以内に新たに検事に任命された者については、「検察官の初任給及び昇給に関する準則」により、原則として18号俸が適用されます。令和7年法律第94号による現行の俸給表では、18号俸の月額は28万5,500円です。
この金額を単純に12倍すると、年間の俸給額は342万6,000円になります。ただし、これは賞与や手当を含まない金額です。また、任官した年の賞与は在職期間などによって変わるため、実際の初年度年収がこの金額を基準にした通年の試算と一致するとは限りません。
検察官の昇給は、単純に勤続年数だけで決まる仕組みではありません。検察官の俸給等に関する法律第3条は、法務大臣が初任給、昇給などに必要な準則を定め、その準則に従って各検察官の俸給の号等を決定する仕組みを規定しています。号俸や役職が変われば、月額俸給も変わります。
なお、検事の号俸は1号が最も高く、20号が最も低い金額となっています。号俸の数字が大きくなるほど給与が高くなる一般的なイメージとは逆なので、俸給表を読む際には注意が必要です。
副検事から検事に任命された場合は、任命前に受けていた俸給月額に相当する検事の俸給月額や、任命資格取得後の経歴、ほかの検事との均衡などを考慮して号俸が決まります。そのため、すべての検察官が同じ初任給から始まり、同じ速度で昇給するわけではありません。

【賞与・手当】検察官の年収はどう計算する?
検察官の年収を見積もる場合は、俸給月額に加え、期末・勤勉手当などの賞与や、支給要件を満たした手当を考慮します。ただし、賞与の支給月数は制度改正によって変わることがあり、採用初年度は在職期間による調整もあります。
一般職国家公務員については、2025年の給与改定で期末・勤勉手当の年間支給月数が4.60月分から4.65月分に引き上げられました。検察官の給与は、役職や号俸に応じて特別職・指定職・一般職の職員に関する制度を参照する仕組みになっているため、一般職の支給月数をそのまますべての検察官に当てはめることはできません。
参考として、18号俸の検事が通年勤務し、賞与を俸給月額の4.65月分と仮定して単純計算すると、年収の目安は約475万4,000円です。計算式は「28万5,500円×(12か月+4.65か月)」となります。この試算には地域手当などの諸手当を含めておらず、実際の支給額を保証するものではありません。
2026年の給与改定については、8月7日の人事院勧告で一般職国家公務員の賞与を年間4.65月分から4.70月分へ引き上げることが勧告されました。政府は10月9日、勧告どおり実施する方針を閣議決定し、検察官の俸給月額を改定する法案も同日国会に提出しています。改定後の金額を現在の確定額として扱うのではなく、法案の成立・公布と適用時期を確認する必要があります。
手当についても、注意点があります。検察官の俸給等に関する法律第1条は、俸給の特別調整額、超過勤務手当、休日給、夜勤手当、宿日直手当を支給しないと定めています。一般の国家公務員の給与体系をそのまま当てはめ、時間外勤務に応じて残業代が加算されると考えるのは誤りです。一方、地域手当や住居手当などは、適用される給与制度や個々の支給要件を確認する必要があります。
【裁判官・弁護士と比較】検察官の年収は高い?
検察官と裁判官は、いずれも法律に基づく給与体系が設けられている点で共通しています。ただし、検察官は「検察官の俸給等に関する法律」、裁判官は「裁判官の報酬等に関する法律」によって、それぞれの俸給・報酬が定められています。両者は職務や役職体系が異なるため、単純に年収だけで優劣を判断することはできません。
2025年12月24日に公布された改正法の俸給表では、検事総長の月額152万8,000円と最高裁判所判事の報酬月額152万8,000円が同額です。また、東京高等検察庁検事長の月額135万8,000円は、その他の高等裁判所長官の報酬月額135万8,000円と一致しています。これは特定の役職間の比較であり、すべての検察官と裁判官の給与が同じという意味ではありません。
弁護士との比較では、給与体系の違いがさらに大きくなります。検察官は法律で定められた俸給表を基礎とする一方、弁護士には検察官と同じ全国一律の俸給表がありません。法律事務所に勤務する弁護士と、独立して事務所を経営する弁護士でも収入の構造が異なります。
勤務弁護士の収入は、所属先の給与体系や経験、担当業務などに左右されます。独立開業した弁護士の場合は、売上から事務所の経費などを差し引いた所得が生活の基盤となるため、受任件数や顧客基盤によって収入の幅が大きくなります。高収入を得る可能性がある一方で、経営上のリスクも負う点が、検察官との大きな違いです。
したがって、検察官と弁護士のどちらが高収入かという問いに、一つの金額で答えることはできません。検察官は公的な俸給体系による収入の見通しを立てやすい一方、弁護士は勤務形態や経営状況によって収入が大きく変わるという違いを踏まえて比較する必要があります。

【2026年の注目点】給与改定と検察官の年収を見極めるポイント
2026年の検察官給与を調べるうえで、最も重要なポイントは、現在適用されている俸給表と、今後の給与改定案を区別することです。法務省が公開する国会提出法案の情報によると、令和8年10月9日に「検察官の俸給等に関する法律の一部を改正する法律案」が提出されています。提出理由は、一般の政府職員の給与改定に伴って検察官の俸給月額を改定するなどの必要があるためです。
この法案が成立し、改正後の規定が適用されれば、現在の俸給表を基準にした年収試算も見直す必要があります。給与改定では、月額俸給だけでなく、賞与や関連する給与制度の変更も年収に影響する可能性があります。2026年最新の情報を探す際には、法案の提出日だけでなく、成立日、公布日、施行日、適用開始日まで確認することが大切です。
また、検察官の年収を評価するときは、単に金額の大きさだけでなく、勤務条件や職務上の責任も考慮する必要があります。検察官は刑事事件の捜査や公判などに携わり、重大な判断を担う職業です。給与には法定の仕組みがある一方、一般の職員と同じ残業手当などが支給されない点も、働き方を考えるうえで見逃せません。
検察官を目指す人にとっては、初任給だけでなく、任官後の号俸、昇給の仕組み、役職に応じた給与、賞与の支給条件を総合的に理解することが重要です。収入の安定性を重視するのか、将来的なキャリアの選択肢を重視するのかによっても、仕事の評価は変わります。
【検察官年収】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:検察官の初任給はいくらですか?
A1:司法修習を終えた後1年以内に新たに検事に任命された場合、標準的な初任号俸は18号で、2026年10月現在の俸給月額は28万5,500円です。賞与や手当を含む実際の年収は、在職期間や支給条件などによって変わります。
Q2:検事総長の年収はいくらですか?
A2:検事総長の俸給月額は152万8,000円で、年間の俸給額に換算すると1,833万6,000円です。ただし、これは賞与や手当を除いた金額です。検事総長には一般の検事と異なる給与の適用関係があるため、俸給年額だけを総年収とみなすことはできません。
Q3:副検事の年収はいくらですか?
A3:副検事の俸給月額は、現行の俸給表では17号の25万7,800円から1号の60万4,000円までです。俸給だけを12か月分に換算すると約309万4,000円から724万8,000円ですが、賞与や手当は含まれていません。また、特別な場合に限って66万4,000円の俸給月額が適用されることもあります。
まとめ:検察官の年収は俸給表・賞与・改正時期を確認する
2026年10月現在、検察官の給与は「検察官の俸給等に関する法律」に基づいて定められており、検事総長は月額152万8,000円、次長検事と東京以外の検事長は125万円、司法修習修了後1年以内に任官する検事の標準的な初任俸給は月額28万5,500円です。検事と副検事は号俸によって給与が異なり、役職や経歴に応じて年収にも差が生じます。
年収を正確に把握するには、月額俸給を12倍するだけでは不十分です。賞与や手当の支給条件、役職ごとの給与制度、採用初年度の在職期間などを考慮する必要があります。さらに、2026年10月9日に提出された給与改定法案の成立・施行状況によっては、今後の俸給額や年収試算が変わる可能性があります。
検察官の年収を調べる際は、古い俸給表や単純な推定年収だけを参考にせず、適用される法律、号俸、賞与、手当、給与改定の状況を順番に確認することが、実態を正しく理解するための判断基準となります。 (出典: 検察 官 年収(Yahoo!ニュース))